研究所の活性化へ向けて-全学的な取り組み

 この4月、北川学長から各研究所に対し、研究所の果たすべき役割の認識、ならびに、さらなる活性化へ向けた取り組みを期待する旨の意見書が出されました。その意見書に記された「本学の人的資源を活用したトップレベルの研究推進と社会への貢献」は、まさに本研究所の目指すところであり、改めて気の引き締まる思いです。意見書はさらに具体的な方策にも踏み込み、全学的な研究支援機構の立ち上げ、とりわけ、学部・大学院・研究所の連携と協力を推進する新たな組織化が必要であるとしています。
 一方、本研究所では、2011年度から研究支援体制の強化を目的に、次の3つの新しい取り組み;(1)異分野連携研究の推進、(2)研究資金獲得の支援、(3)研究情報管理の支援、を進めてきました。この中で、とくに(1)の異分野連携研究の推進は、上で述べた学長の意見書の方向にほぼ沿うものであり、今後はなるべく早い時期にその成果を示す必要があると感じています。また、(3)の研究情報管理の支援も、外部への情報発信の基盤を整備するという意味では、社会貢献の一環と考えていますが、学長の意見書に沿えば、今後は、他の研究所との連携も含めたより間口の広い取り組みを意識していく必要があるでしょう。
 いずれにせよ、今回の学長の意見書は、本研究所の将来ビジョンを推進する上でまさに追い風であり、上で述べた我々の3つの取り組みが決して間違いではないことを確認する良い機会となりました。これらの取り組みによって、所員の研究活動がより活発化するとともに、学内の他の研究所との連携も含めて、異分野協力の新しい研究が次々と萌芽することを強く望んでいます。

2012年5月11日
中京大学人工知能高等研究所長 長谷川純一
(情報理工学部教授)